[クローズアップ・ドクター] 強い信念を持つ事の重要性を伝えたい(山林歯科医院/山林一公先生)

クローズアップ・ドクター

強い信念を持つ事の重要性を伝えたい

強い気持ちを持つ事の重要性を取材させていただき、お話を伺いました。
地元に愛される企業(歯科医院)でありたい!そんな熱い気持ちを持った山林先生に今回お話を伺いました。

山林一公 院長先生

山林歯科医院 http://www.yamabayashi.com/
山林一公 院長
DGZIインプラント学会認定医
日本顎咬合学会認定医
厚生労働省歯科医師臨床研修指導医
大阪歯科大学付属病院 歯科麻酔科専攻生
日本抗加齢医学会専門医
日本糖尿病協会歯科医師登録医
AHA(アメリカ心臓協会)認定BLSヘルスケアプロバイダー取得
AHA(アメリカ心臓協会)認定ACLSヘルスケアプロバイダー取得
大阪歯科大学付属病院 臨床講師
東大阪市立縄手北中学校 校医
OSI インプラント スタディクラブ 大阪副支部長
大阪SJCD 所属
古季の会 所属

志を持った歯科医師として

歯科医院=企業の考え

歯科医院=企業の考え自分の医院は1つの企業と考えています。地元の企業である会社に勤務する感覚を求職者の方々には感じて頂きたいと思います。
一般企業の面接では、まずは社風を理解して頂き賛同してもらえる事が重要です。当院でも、まずは医院方針や戦略を説明し理解した上で、働きたいと思って頂ける方の採用をしています。同じ志を持った人が多く集まれば組織として強いものになるからです。
自分が行きたいと思う医院。家族や知り合いに勧められる医院でありたい。この方針を共有してもらいたいです。


開業はいつ頃から

開業はいつ頃から当時は男性で6年、女性は9年で開業と言われていた時代でした。元々私も開業意識は常に持っていました。
実家が不動産関係の仕事をしていたので梅田で開業する予定でしたが、タイミングが合わず梅田での開業は諦め他の場所を探しました。物件選びに関しては投資を抑え、開業から医院収支が安定する期間が短い場所を探しました。この場所を選んだ理由としては医療ビルであったので医院収支の安定(立ち上がり)が早く行えるというポイントでした。ただ、この土地で開業する時には周りの知り合いからは反対の声もあり、東大阪ではなく中心街での開業を強く勧められました。 しかし、私は自費診療を中心としたコンセプトを打ち出していたので保険診療の多いエリアで独自性が発揮できると考えました。自費は高いと言われ、金額を次々と下げる医院も多くありますが、自分が納得したストレスを抱えない診療が重要だと信念を持っていたので自分の考えを貫きました。質の高い治療をする為に技術習得、材料、診療器具にも投資する必要があり、そのため金額は下げられませんでした。そんな医院があっても良いと思っていました。医院によって考え方が違う方が患者さんのニーズにも応える事が出来るのではないかと思っています。


採用するポイント

採用するポイント当院の採用に関しては、院長が全て採用に関わる事はありません。最終的な判断はしますが、面接はスタッフ全員が行います。なぜなら、私だけが判断してしまうと私が扱いやすい方を採用してしまう事になります。入社したら私よりもスタッフと一緒に仕事をする時間が長いのですから、スタッフと合う方が重要です。ですから、長く一緒にいるスタッフ全員の意見を参考にします。自分が扱いやすい人材とスタッフが扱いやすい人材は異なります。私が客観的に考えて採用する事は難しいと思います。スタッフ全員で医院を盛り上げて日々業務を行って頂きたいと考えています。


信念を貫くことの大切さ

生き残っていくコツとは

生き残っていくコツとは約70,000件の歯科医院がありますので全ての歯科医院が繁盛する事は非常に難しいと思います。これから開業を考えている若い先生方には“一生変わらない信念をみつける事”が重要だと思います。シンプルな事なんですが単純な事程、難しいものです。
技術でも色んな事を試してみました。色んな勉強会にも参加しました。機械も、材料も色々試してみましたが結局シンプルなものに戻りました。ただし、色んな事を経験したからこそ言えるのです。
ニーズ・はやり・世情などネット上だけの情報よりも実際自分が経験したからこそ、確かな情報だと分かると思います。
根本的な部分は変わらない経営スタイルを確立する。これではないでしょうか。


独自マニュアルの作成

独自マニュアルの作成当院では教育マニュアルは院内で用意しています。
接遇マナー・技術的なマニュアルをスタッフ全員で作成しています。そして常にバージョンアップしてスタッフ全員に適合するものを作り上げています。
マニュアルは開業当時にある程度は準備していましたが、スタッフの人数の増加や、世代の違いなどから開業当時に作ったマニュアルでは合わなくなってきたと感じました。企業理念・方針を変えずに同じ企業の歯車がかみ合うようにする為には日々バージョンアップする必要性があると思います。当院では10年以上勤務のスタッフが接遇マナーに関しては率先して作成、指導しています。


近未来へ向かっての歯科医療

情報化社会のデメリット

情報化社会のデメリット今の時代はとにかく情報が多いです。自分で判断出来ないうちに情報が入ってくるので混乱しているように思います。また、若い先生方や衛生士はより安定・慎重・安全に考える傾向にあると思います。無理な事はしない、冒険しない。
自分で体験し成長するよりも慎重になっているような印象を受けます。我々の時代は逆に情報が少なく必死で情報収集していました。現在では臨床研修制度がスタートして様々な情報を大学側から配信し、相談に乗っている時代です。その為か短期で色々な医院で勤務してみたり、全く学会等に入っていない先生が増えてきていると感じます。
また、最近の先生・衛生士は100%自分に適合する医院を求める傾向にありますね。時代の変化だと思いますが、我々の時代はとにかく学会や勉強会に参加して情報を集め、学ぶ事を探し知恵を絞って自分自身のスキルアップを図っていました。


OBFについて

東大阪で8人の先生方で共同出資した会社を設立しました。今の歯科業界で新しい発想を出していきたい。個人的で無く、ある程度地域のコミュニティーを使って点では無く、面で繋がって発展していくという発想です。患者さんに対しても新しい事を提供できるのではないかと思っています。比較的大きい医院が参加しているので、スタッフの雇用に関してもリスクヘッジ出来ればと思っています。医療業界では人材派遣業が出来ないので共同のグループを作り人事交流させていく事も行っています。


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